実施報告

報告:KAIE第19回年次大会(2017年2月):参加者報告(於:韓国・済州島)

JAFSA監事 溝口氏挨拶

KAIE レセプション風景


☆:::::::::::::::☆KAIE第19回年次大会 参加者報告☆:::::::::::::::☆



第19回KAIE年次総会が2017年2月1日から3日までの3日間、韓国 済州島で行われた。
参加者は韓国の大学の国際交流部署の中堅職員を中心に約200名であった。

本年次総会へはJAFSA団体理事校のテンプル大学ジャパンキャンパス・大津 成夫氏および、
JAFSA監事の溝口 忠憲氏が参加し、
溝口氏は日本招待客代表の挨拶として初日のレセプションにてスピーチを行った。
以下は、大津氏による参加報告書である。


「KAIE第19回年次総会に参加して」


本年のKAIE年次総会は、2017年2月1日~3日の3日間、昨年に引き続きチェジュ島にて行われた。チェジュ島というとリゾートを思いうかべてしまうが、この時期は東京に比べやや寒いくらいの気候であった。しかしホテル内では、200名に及ぶ国際教育業務に携わる関係者により、活発な意見交換、交流が行われ、会場は熱気に包まれていた。

初日は基調講演として、韓国教育省 国立国際教育院のキム・チームディレクターによる 『韓国の高等教育における国際化の現状とシステム』、及び漢陽大学の国際業務担当副学長のリー教授による 『韓国の高等教育の国際化における問題点と課題』についてのプレゼンテーションが行われた。
翌日以降は2グループに分かれてのセッションや、個別テーマの発表が行われた。
初日のレセプションでは、JAFSA監事の溝口氏が、招待に対するお礼のスピーチを行った。以下は、各基調講演の要約である。

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2016年度の韓国へのインバウンド留学生は、約10万人であった。この15年でおよそ10倍になったものの、今後の更なる国際化のために、2023年に20万人を目標とするプログラムを行っている。この背景としては、急激な少子化の影響により、今後数年の間に全体の定員割れ(高校卒業生数が大学の総定員数を下回る)の事態を迎えるためである。現状留学生の大多数が中国人で、THAADミサイルの配備問題により両国間の緊張が高まり今後の動向は予断を許さないため、中国・アジア以外の地域、特にアフリカ、中南米などこれまで留学生が少なかったからの地域からの誘致を積極的に行う予定である。この目標達成のために奨学金制度の充実や、留学ポータルサイトの多言語化・情報量充実、就職サポート、韓国語能力試験の活用など、政府により様々な支援策を行う予定である。

一方大学側では生き残りをかけ、留学生獲得競争に力を入れている。少子化対応のため、大学定員は増やせないものの、留学生については定員外のカウントになるため、留学生が増えれば収入の純増につながる。またここ数年、政府が大学側に学費を据え置くように指導しているため、大学側では学費アップによる財政改善ができない状況であるが、ソウルの有名私大を中心に留学生の学費のみアップをさせている事例がある。反対に、ブランド力に欠ける大学では留学生獲得のために奨学金(実質ディスカウント)を出さざるを得ないとも聞く。

国際化の別な一面としては、韓国では大学ランキングを非常に重要視しており、評価項目である国際化を、各大学しのぎを削って競争しているとのことである。しかし急ぐあまり、様々な問題点も引き起こしている。トップダウンによる政策実施による内部抵抗、国際業務の専門化不足、留学生サポートの質の低下等が挙げられている。そのために専門家の育成や、各大学による差別化されたプログラムの提供、大学間の連携、政府部署間の協力など、多面的なアプローチが必要だとの指摘があった。
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これらの問題は、まさに日本が抱える問題と同じであり、韓日両国は、今後もKAIEとJAFSAを通じて、またそれぞれの大学間の連携を通じて、共通の課題をクリアするために積極的な交流を果たして行くことが重要であると感じた。

尚、プレゼンテーションは一部を除き韓国語で行われ、基調講演のスライド資料も配布されなかったため、前述の内容については日本語通訳による断片的な要約、小生のメモ書き、記憶に頼るため正確性を欠くことをお許し頂ければと願う。最後に今回日本からの2名を温かく受けいれてくれたKAIE役員の方々と、小生の派遣にご尽力頂いたJAFSA事務局に、お礼を申し上げます。


報告者:大津 成夫(テンプル大学ジャパンキャンパス/JAFSA団体理事代理)


KAIE Board Memberと共に


KAIEプログラム P.1

KAIEプログラム P.2




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