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報告:2018年度-APAIE2019マレーシア大会参加- 大阪大学 中野氏

報告:2018年度-APAIE2019マレーシア大会参加- 大阪大学 中野氏

今回、「JAFSA海外教育フェア参加奨励金」をいただき、初めてAPAIE 2019(マレーシア・クアラルンプールにて開催)に参加させていただいた。本レポートでは、参加を通して感じたこと・考えたこと3点について記述する。

1) アポイントメント

各ブースで打ち合わせしている様子

APAIEでまず驚いたことは、参加者リストが公開されるとすぐに、アポイントメントのメールが多数届くことである。参加前からミーティングの計画で忙しい。さらに、APAIEでは、Exhibition(ミーティング)の他にもCeremonyやSession(発表)もあり、出席したいセレモニーや聞きたい発表があると、ミーティングの計画も難航する。今回は、初参加のため、ミーティングの予定を優先した。

アポイントについては、今回は、連絡をいただいたら、どのような出会いに繋がるかわからないので、できる限り面談させていただいた。普段の業務に加えて、慣れないAPAIEのミーティング計画を立てることは容易ではなかった。特に大変だったことは「どこで会いますか?」と聞かれることであった。自分のブースを持たず、会場やミーティングのイメージも全く沸かなかったため、回答することができなかった。そのため、今回は、全員に、「APAIEの参加は初めてなのでご都合の良い場所を教えてください」と返信した。すると、人によって、出展ブース前、△△大学前のコミュニケーション・スペースあたり、日本ブースの◯◯大学前、など様々な案があり大変勉強になった。他にも、私は面談の予定をGoogleカレンダーで管理していたが、すでに経験の多い参加者はそれぞれ見やすい面談予定表を作成していた。
次回、海外教育フェアに参加する際は、このような表を作成したい。また、面談予定表のテンプレートがあるはずなので活用したい。

2) ネットワーキング

今回、イベントに参加するにあたって、「名刺交換100枚」を目標としていたが、同時に、どのように話しかけ、ネットワークを構築するのかが心配であった。しかし実際には、予想以上に話す機会が多かった。まず、初日に会場に着いて初参加者対象イベント(First Timers Session)の場所を探していたら、エレベーターで早速話しかけられた。インドネシアの大学の参加者で、すぐに名刺交換ができた。そして、エレベーターを降りたら、またすぐに中国の大学関係者の方からも話しかけられ、名刺を交換した。その時、APAIEはどこでも人とのネットワークが作れる場所だと知った。

ランチスペース

この最初の経験がきっかけとなり、エレベーターや休憩のランチ・コーヒータイムで、近くにいる人にすぐに話しかけられるようになった。この方が、ブースに訪問して話しかけるより、リラックスして話すことができた。例えば、留学プログラムの話だけでなく、相手の留学経験や現在の生活についても話し合った。そのような話をした人の方が記憶にも残っている。そのため、特に食事やカフェの時間は積極的に話しかけた方が良いと感じた。また、食事の時間を少し遅らせ、人が少なくなった時間帯を狙うことも良い方法だと思う。
ただ、名刺をいただくまで、どこの関係者かわからず話しかけにくいこともあった。そのため、Tシャツや衣装を着用して所属先を示しておくこと、そして、他にも話しかけられるための戦略を考えることは今後必要だと学んだ。

3) 実際に会うことの重要性

今回、特に参加してよかったことは、メールのみでやりとりしていた方や協定校の担当者と実際に会えたことである。特に、担当者が親切に対応くださる場合は、学生を派遣する際にも安心できる。このようにして、実際に会うことは心理的にも交流を促すこと、また、相手への接し方が大学交流に多大な影響があることも実際に感じることができた。

大会会場内 各国展示ブース(1)
大会会場内 各国展示ブース(2)

4) まとめ

最後に、多くの方が話されていたが、APAIEのような海外教育フェアは継続的に参加した方が良いと感じた。今回は、アポイントメントの取り方、面談予定表の作成、ネットワーキングの方法・戦略、事前準備、英語、全てにおいて反省することばかりだった。
特に事前準備に関しては、所属部局以外の他部局の留学プログラムの詳細まで把握し、情報提供する必要があると感じた。このような反省を経験しながらも、継続して参加することにより、次第に人・大学・プログラムの知識も増え、上記の点も改善可能となると思われる。

STUDY in JAPAN ブース

そして、何より、世界中の人と知り合って、話をすることは、純粋に楽しかった。このように留学担当者のネットワークが広がり、深まれば、世界中の大学間で研究・学生交流が促進されるだろうという期待を実際に感じることができた。

今回、奨励金をいただき、このような貴重な経験が得られたことに、大変感謝している。最終的に、交換した名刺は78枚であり、目標到達とはならなかったが、今後は、今回の経験を踏まえて、より多くの方々とネットワークが構築できるよう努力したい。また、APAIEなどの海外教育フェアで得られる大量の情報をどのようにわかりやすく共有し所属大学に還元できるのか、考えていきたい。

報告者:大阪大学/国際教育交流センター
特任助教 中野 遼子