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報告:2018年度-APAIE2019マレーシア大会参加- 関西学院大学 葉佐氏

報告:2018年度-APAIE2019マレーシア大会参加- 関西学院大学 葉佐氏

1)はじめに

入職して以降、海外協定大学からの交換学生や短期訪問団への受入プログラムの提供、および学内での国際交流の活性化を促進する業務を担当してきたが、これまで海外教育フェアに参加した経験はなかった。今後自大学がより一層の国際化を進める一翼を担うためには、蓄積してきた知識や経験を活用するだけでなく、国際交流に対してこれまでにない新たな考え方や幅広い視野を持つ(知見を広げる)必要があると感じていたところ、今回JAFSA様からの奨励金を受給することができ、海外教育フェア(APAIE)への参加という貴重な機会をいただくことができた。

会場ロビーにて

今回APAIEに参加するにあたり、下記3点をミッションに掲げ、大会に臨んだ。
1.アジアやその他の地域の国際教育の潮流や海外大学の教育に対するニーズを把握するため、大会期間中に開催されるSession/Regional Reportへの参加すること
2.将来の国際交流を担う国内外の教育機関教職員との人的ネットワークを構築すること
3.協定締結やプログラム開発を目的とした国際交渉のノウハウを学ぶこと

会場サイン
Opening Ceremony

2)APAIE参加中の取り組み-Session / Regional Report-

大会期間中は、世界中の様々な大学の教職員による教育政策への取り組みについての発表(Session)とそれぞれの国や地域での高等教育の動向や現状についての報告(Regional Report)に参加した。
中でも特筆して興味深かったのが、留学の学習成果分析(BEVI-the Beliefs, Events, and Values Inventory)についてのSessionである。留学プログラムを開発し、国際教育・交流を拡大・活性化させることは容易であるが、実際に実施した留学プログラムが参加した学生にとってどのような成果・成長をもたらしたのか評価することは難しい。しかし、限られた人的資源(Manpower)を用いて効率よくプログラムを運営することは重要であり、今後自身が携わる国際教育・交流の活性化においてはBEVIのような分析手法の一つについてのSessionを拝聴できたことは非常に有意義であったと言える。
上述以外にも、学内での国際交流の取り組みや異文化理解を深めるCP(Certificate Program)やカリキュラムのモデルケースの紹介など、どれも参考になるものばかりであった。

3)APAIE参加中の取り組み-海外大学担当者との懇談-

上述のSessionとRegional Reportに加えて、国内外の教育機関教職員との人的ネットワーク構築と国際交渉のノウハウを学ぶため、海外大学担当者との懇談もセッティングし臨んだ。
懇談した内容として、新規協定締結、学生交換インバランスの解消、新規受入・派遣プログラムについての情報収集が挙げられるが、その中でも学生交換インバランスの解消が最も印象深い経験だった。冒頭から本題を切り出すこともあれば、まずは互いの大学における国際教育・交流についての現況報告や懇談を行った後に本題へ入るなど、国や地域によって交渉のアプローチやプロセスが違うこと、交渉の際に使用する英語の表現や明確にポイントを伝える方法など、学ぶ点は大変多く、これは普段自大学の部署内においては経験することのできない大変貴重な機会であった。
また、懇談の合間には各国・機関のブースを周り、パンフレットの配置やデザインをはじめとした広報媒体の確認や、人を呼び込むためにどのような広報活動を行っているかについての情報収取にも努めた。様々なグッズと一緒にパンフレットを配布するケースもあれば、積極的にフロアを参観している人に声をかけて大学や教育プログラムについての紹介や広報活動を行うケースなど、多種多様な取り組み姿勢を伺うことができた。

多くの人で賑わう大会会場展示ブースエリア
Global Dialogue

4)全体を通じての成果と所感・今後への抱負

今回のAPAIEへの参加を通じて感じたことは「世界」を知ることができたということである。これまで海外協定大学からの交換学生や短期訪問団への受入プログラムの提供、および学内での国際交流の活性化を促進する業務を担当してきた私にとって、世界中の様々な大学での国際教育・交流への取り組みの現状に知ることができたこと、そして国際交渉のノウハウを学べたことは、今後国際教育に携わる上でのかけがえのない貴重な財産(刺激)となった。

中でも特に印象に残っていることは、国際教育・交流に対する中国の大学の取り組みのスピード感が日本と比較して圧倒的に早かったこと、そして世界の高等教育に携わる関係者の注目度の高さであった。世界大学ランキングを意識した受入・派遣学生数の数値目標の達成、多国間・他大学間による交流プログラムの開発や協定締結、教職員間交流など、様々な取り組みを積極的に展開していることに加え、それら一連の取り組みのスピードが圧倒的に早いことに驚いた。また、今回拝聴したそれぞれの国や地域のRegional Reportと比較しても、中国の発表に参加されている教職員の人数が多かったことから、注目度の高さという点も伺えた。

今回APAIEへ参加する貴重な経験をいただけたことに感謝するとともに、自身の強みである複数言語の語学運用能力のさらなる向上と国際教育・交流に対する知識や経験をより高め蓄積することを継続し、今後自大学にとどまらず日本における高等教育のより一層の国際化を進める一翼を担っていく所存である。

報告者:関西学院大学/国際連携機構事務部
葉佐 賢太郎