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報告:2023年度-APAIE2024パース大会参加- 駒澤大学 岡田真也氏

報告:2023年度-APAIE2024パース大会参加- 駒澤大学 岡田真也氏

はじめに

APAIE2024パース大会参加にあたり、「2023年度 JAFSA海外教育フェア参加奨励金」を給付いただきました。給付いただいたことにより、海外経験の少ない私にとって大会参加へのモチベーション向上につながり、また、JAFSAスタッフの方々や日本国内の大学担当者の方々との貴重な関係を築くことができました。この場を借りて、改めて感謝申し上げます。
以下、APAIE2024パース大会参加報告となります。

1.参加の目的と事前準備

駒澤大学がAPAIE2024パース大会に参加した最大の目的は、交換協定締結の可能性がある海外の大学の模索である。そして、その中でも私の任務は、来日プログラム「KOMSTUDY」の実施担当者として、同プログラムの内容および魅力について、海外の大学に発信することである。

事前準備では、限られた時間の中で効果的に本学をアピールするにはどうすべきか時間をかけて考え、①本学の基本情報について(5分)、②留学先としての本学の魅力(5分)、③KOMSTUDYの紹介(5分)といった流れで説明することに決定した。このうち私が担当したのは主に③である。校正を重ねたプレゼン用スライドを作成し、メモを見なくともスライドを簡潔に説明できるように繰り返し練習を行った。

大学にアポイントメントをとる際には、事前に定めた基準を満たしているかを確認した上で、予め交換協定の締結の可能性を模索していることを伝えておくことで、ミーティング当日にお互いの目的が違うことがないようにした。

大会の3-4週間ほど前には、JAFSAの主催する「出発前説明会」に参加し、オーストラリア(パース)の国(都市)としての特徴からAPAIEの概要についてまでの説明を受けた。オーストラリアへの渡航経験およびAPAIEへの参加経験がなかった私にとっては、大会への参加のイメージをするのに非常に役に立った。

2. 大会期間中Ⅰ 大学担当者とのミーティング

大会期間中は、全部で24校の大学とミーティングを行った。会場が混雑し、先方の担当者と会うまでが困難であることを予想し、本学の紫色のフラッグをもって「Study In Japan」ブース付近で待っていることを事前に伝えていたところ、すぐに見つけてもらうケースが多く、大変助かった。

大学担当者とのミーティングは、おおむね当初の想定通り順調に進行したが、説明を行いながら相手の反応を確認しつつ、必要に応じて説明内容の修正を繰り返した。

「Study in Japan」ブース付近で大学のフラッグを持ち、ミーティング相手を待つ岡田
「Study in Japan」ブース付近で大学のフラッグを持ち、ミーティング相手を待つ岡田

質疑応答では学生の送り出しに大きくかかわる、キャンパスの位置、英語で受講できる授業科目の有無、現地での生活費、寮費などについては、積極的に確認するようにした。

3. 大会期間中Ⅱ 催し等

①Study in Japan(情報交換会)

情報交換会は、日本からのAPAIE参加者で大変にぎわった。「どのような目的でAPAIEに参加しているのか」という話題が中心となったが、それぞれの目的を共有しあい、各大学が抱える課題や悩み、目標などを知るよい機会となった。
また、私と同世代の参加者も多く、日常業務についても話し合うなど、非常にたくさんの刺激をもらった。

Study in Japan(情報交換会):日本からの参加者で盛り上がる会場
Study in Japan(情報交換会):日本からの参加者で盛り上がる会場

②Opening Ceremony and Keynote

Opening Ceremony and Keynoteは、アボリジニの伝統的な音楽とダンスから始まり、西オーストラリア州知事、APAIE会長から挨拶があった後、オープニングの基調講演が行われた。時おり笑いも生まれ、会場全体が温かい雰囲気に包まれており、APAIEの開会にふさわしいセッションであった。

Opening Ceremony and Keynote:アボリジニの伝統的な音楽の様子
Opening Ceremony and Keynote:アボリジニの伝統的な音楽の様子

③APAIE会場での昼食

会場では、ビュッフェ形式で食事を盛り、自由に着席して昼食をとるスタイルである。隣になった参加者と自然と会話が生まれたり、すでにミーティングを行った相手から挨拶されたりと、交流の場としても貴重な時間であると感じた。

④APAIE Welcome Reception

PAIE Welcome Receptionは、APAIE参加者全員が出入りできるイベントであり、非常に多くの人で盛り上がっていた。

本学と協定を持つオーストラリアの大学からの招待により、レセプションに参加できる機会をいただいた。こちらについても非常に多くの参加者でにぎわっており、またオーストラリア以外の国の参加者とも交流することができ、大変良い機会となった。

キャンパスはパース郊外の落ち着いたエリアに立地しており、自然豊かな環境で、落ち着いた雰囲気を放つ。キャンパスは非常に広大であり、大学の併せ持つ基本的な設備に加え、オーストラリアで唯一TVスタジオを持つ大学として有名である。また、オーストラリアの多文化社会を象徴するかのように、先住民であるアボリジニに関するCentre for Aboriginal Studiesや留学生のためのCurtin Connect Precinctといった施設が備えられている。

大学ツアー(カーティン大学):Centre for Aboriginal Studies内部の様子
大学ツアー(カーティン大学):Centre for Aboriginal Studies内部の様子

4. 総括

大会当日、会場は多くの参加者でにぎわい、最初のミーティングを行う前は大変緊張した。しかし、ミーティングが進むにつれて、だんだんとリラックスして会話をすることができるようになった。そして、大会に参加し、大会参加を有意義なものにするには、徹底した事前の準備が不可欠であると感じた。ミーティングできる時間は、30分から1時間程度であり、決して議論を尽くすのに十分な時間とは言えない。
だからこそ、「どのような目的でAPAIEに参加するのか」、「簡潔に説明するには何をどのように準備するのか」、「どのような質問が想定されるか」、「ミーティング中にどのような事項を確認しなければならないか」など、事前にできる準備を済ませた上で大会に臨むことが大変重要であると思われる。

JAFSA事務局の方と

報告者:駒澤大学/国際センター事務室
岡田 真也