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【報告】JAFSA多文化共修研修2025「多様なステークホルダーとつくる多文化共修:地域や企業との共創的関係を築き、ともに成長するために」(2025年11月28日)

【報告】JAFSA多文化共修研修2025「多様なステークホルダーとつくる多文化共修:地域や企業との共創的関係を築き、ともに成長するために」(2025年11月28日)

研修概要

今年度のJAFSA多文化共修研修は、多様なステークホルダーとの連携に着目し、以下の構成により実施しました。
前半では、多文化共修に関する話題提供により、この学習手法の基礎的な理解を深めた後、多文化共修という学習環境に学外ステークホルダーの参画を取り入れる意義と意識すべきポイントに焦点をあて、正課および課外学習活動の実践例を含めながら話題提供を続けました。
後半は、参加者がグループに分かれ、関連するグループワークをおこないました。参加者の皆さんの大学や地域の特徴を取り入れた多文化共修を計画するグループワークにより、学内外の多様な人々との共創的な関係性を築くことで得られる学びの広がりについて考えることが、グループワークのねらいでした。さらに、研修に参加する方々が学びの時間を共有することで、研修後もそれぞれの国際教育の現場で役立てていけるようなネットワークを築くことも、本研修のもう一つの目標としました。

開催データ:

研修名: JAFSA多文化共修研修2025「多様なステークホルダーとつくる多文化共修:地域や企業との共創的関係を築き、ともに成長するために」

日 時:  2025年11月28日(金)10:00-16:00
形 式: オンラインにて(Zoom)
参加者: 17名/12団体会員(12大学)
岡山大学、神奈川大学、金沢大学、関西大学、関西学院大学、九州大学、昭和女子大学、同志社大学、東洋大学、三重大学、立教大学、立命館大学

講 師:(講義順、敬称略)

平井 達也
明治大学 国際日本学部 教授
米澤 由香子
東北大学 高度教養教育・学生支援機構 グローバルラーニングセンター 准教授
秋庭 裕子
東京学芸大学 大学教育研究基盤センター機構 国際交流/留学生センター 准教授

研修内容

【当日の流れ】
10:00~10:15  開会あいさつ・概要説明
10:15~10:35  多文化共修の基本を知る(話題提供)
10:35~11:25  地域等と連携した多文化共修:概要と事例紹介(話題提供)
11:25~11:35  グループワークのためのグループ編成
11:35~12:00  前半のまとめ・振り返り
12:00~13:00  昼食休憩
13:00~13:10  グループワークの説明
13:10~14:10  グループワーク実施
14:10~14:20  休憩
14:20~15:40  グループワーク成果発表とフィードバック
15:40~16:00  まとめ・閉会あいさつ

研修後のアンケート結果 ※一部抜粋

◆参加により期待していた学びは得られましたか。

  • 1.学生の成長をどのように測るか考えていたので、国際共修ルーブリックがあることを知ることができたことは大きな収穫です。
    2.私は国際共修プロジェクトによるキャリア教育プログラムの設計を考えています。「他者との違いを知ることで自己理解が深まる」という重要な視点が得られました。
    3.先生方による具体事例を伺い、自分はまだまだだと思うと同時にこれから目指す高い目標ができました。
  • 共修はもっと大きなものだと思っていたが、実際はできるところから初めていいと学んだ。
  • 多文化共修の概念や意義を知ることができた。また他大学の取り組み事例について伺うことができ有意義でした。
  • 多文化共修の背景、成り立ち、効果・価値、成功させるためのポイントなど基礎的な部分から事例まで丁寧に教えていただき、その後実際のグループワークにて学びを深めることができ、非常に勉強になりました。

◆グループワークの感想や今後にどう活かせそうか教えてください。

  • もともとグループワークは苦手ですが、ファシリテーターになってくださった方の積極的な振る舞いを拝見し、勉強になりました。また、穏やかなグループに恵まれ、安全な環境で内向的な自分も発言することができました。
  • 同じ課題を同じ時間内にやっても、全く別の形で成果が出るという結果を見ることができて興味深かった。運営する側として、参加者がさまざまな気づきを得て自身とグループで築き上げる機会提供をすることが非常に大切だと感じられた。
  • 本学で多文化共修プログラムを考える際の基礎となると感じています。
  • 普段関わることがない関東の大学さんや、国立大学の先生と交流できたのは貴重でした。また、お互いの事例や課題なども共有できて良かったです。今後新設科目を検討する際や、教員への提案時に参考にできればと考えています。
  • 本学で今年度から実施しているグローバルフェアという日本人学生と留学生の交流イベントがあるのですが、まさに多文化共修として昇華することができるのではないかという可能性を感じました。
  • 一般学生と留学生の交流イベントとして終わってしまうことがメインですが、大学外とコラボする場合もあるので、留学生のインターンシップにつながるようなことができるかもしれません。

◆今回の研修で特に現場で活かせそうなところがあれば、具体的に教えてください。

  • 区役所の職員の方にも授業に参加してもらうという発想はまったくなかったので取り入れたいと思います。
  • ワークショップ開催時の事前準備(ガイドライン設定など)、事後フォロー(リフレクションやジャーナルなど)の組み込み方
  • 色々な事例を伺えたため、今後新設科目を検討する際や、教員への提案時に参考にできればと考えています。
  • 今回の研修で得た多文化共修の知識をベースに、今後企画するプログラムに活かせそうだと感じています。特に、異文化コミュニケーションの基本やグループワークの進め方に関するポイントは、国際的な学びの場を設計する際に非常に参考になります。
  • 課で主催するナショナルウィークというイベントを毎年行っているので、そこで留学生、一般学生と企業とコラボしていき、企画の段階から学生も交えて一緒に企画していきたいです。

◆講師のファシリテーションはどうでしたか。

  • とても充実した研修でした。現在は学内だけで国際共修活動を行っていますが、次年度は自治体と連携する予定があるため、理論、事例紹介、グループワークともすべて実践に活かすことができます。このような研修に参加させていただき、ありがとうございました。
  • ワークのテーマを誤ってとらえてしまっている所を、途中で介入して軌道修正していただけてありがたかったです。また、それぞれの発表に丁寧なフィードバックを下さり、勉強になりました。
  • グループワーク後のコメントなど一つ一つの発表に対して丁寧にコメントいただき、またとてもスムーズな進行で時間内に終了し、さすがだと感じました。

◆今後も国際教育交流担当者向け研修に参加したいですか。